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エコ・地域づくり

【匹見の森のブランディング】美しい音色響かせるカスタネットに込められた思いとは?

生まれ育った子供たちの
心の支柱になる

今、匹見の森には、彩り鮮やかに紅葉した広葉樹の葉の間から幾重もの光が差し込んでいる。かつては限界集落発祥の地として教科書に載った過疎の土地、匹見。来春、中学卒業予定の4名の子供たちは、高校進学のため親元を離れ、このまちを出る。

小中学校が1つに統合された19人の児童生徒たちを見守る匹見小・中学校の品川智成(ともなり)校長は、優しい笑顔でこう語ってくれた。

子供たちは、私たち匹見の宝。町ぐるみで大切に大切に育ててきました。授業では、森の達人から木工細工を学んだり、間伐作業のやり方も教わるなど、匹見の豊かな広葉樹への愛着を育んできました。いずれこの子たちが故郷を離れつらいことがあっても、この匹見の森のカスタネットが支柱になってくれると信じています」。

子供たちからは、「一年以上も木を乾燥させてつくっていてすごい良い音」「栗はきれいな木だなと思いました」「あったかい手ざわり」「大人になっても年寄りになっても大事にします」など感想が寄せられた。

小見山氏は次のように語る。「匹見の栗の木のカスタネットが益田市の特産品になり得ると確信しました。匹見には腕の立つ素晴らしい木工職人がいます。今後も楽器製造のノウハウを伝えていきたい」。

しかし、現在、まちは製材所を持たない。そのためSDGsプロジェクトのチームは、高津川森林組合匹見製材所の再稼働と広葉樹市場構築のために今日も忙しく日本全国を飛び回っている。



PRODUCT

島根県益田市匹見町 ~ひきみの森で生まれた~
栗の木のカスタネット『ひきみーにゃ hikimi-nya』


●樹種:栗(ブナ科クリ属)
●伐採者:益田市農林水産課 2019年
●造材者&天然乾燥(2019-2021.8月):三浦林商(三重県津市美杉町)
●加工者:日本モッキ(三重県伊勢市)
●マークデザイン:谷内りさ(シンガーソングライター、デザイナー、女優)
●ブランド:SAKUWOOD

●SDGsプロジェクト『ポケットの中の森と音楽~Forest & Music in Pocket~』お問い合わせはこちら




文:脇谷美佳子

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