まちと森がいかしあう地域社会を! 注目の『キノマチプロジェクト』とは?
2020/06/05
一般社団法人Deep Japan Labは株式会社竹中工務店、NPO法人グリーンズとの共同プロジェクト『キノマチプロジェクト』を立ち上げた。メディア展開を中心とするその取り組みを紹介する。
メイン画像:森林グランドサイクル®が目指すキノマチイメージ図
まちと森が
いかしあう地域社会を
株式会社竹中工務店、一般社団法人Deep Japan Lab、NPO法人グリーンズは、共同プロジェクトは『キノマチプロジェクト』をスタートさせた。同プロジェクトでは「まちと森がいかしあう関係が成立した地域社会」を「キノマチ」と名付け、「木のイノベーション」「木のまちづくり」「森の産業創出」「持続可能な森づくり」からなる4つの領域のステークホルダーと連携することで、その実現をめざす。
取り組みのひとつとして実践しているのが、林業や製材、建築などの分野の最前線で活躍するリーダーたちを集め、キノマチを実現するためのアイデアを議論する「キノマチ会議」だ。2019年には和歌山、長野、埼玉と3か所でキノマチ会議を開催。さらにイベントでつながったリーダーたちが日常的に意見交換できるように、Facebook上には「キノマチ会議オンライン版」のページが用意されている。
さらに山林所有者や木材生産者、建築家や木工家具作家をはじめ、木に関わる暮らしに興味のある幅広い層を読者に想定したメディア『キノマチウェブ』も運営。「木」のあるくらしを実現するためのノウハウ&エピソードを掲載する連載企画「おうち木質DIYーオンラインで木を買うー」などを通じて、木をきっかけに新たなコミュニケーションの創出をめざす。
木のもつ良さ、日本の木の文化などをわかりやすく解説した「木のまちづくりハンドブック」もWeb上でPDFが公開予定。竹中工務店が提唱する『森林グランドサイクル®』で実現を目指す「キノマチから生まれるいいこと10」を中心に、木材という資源循環を生かした持続可能な社会のあり方や、健康的で豊かな生活の実現などが紹介されている。
森林グランドサイクル®概念図
大手ゼネコンである竹中工務店と、いずれも高い編集能力に定評があるDeep Japan Labとグリーンズによる共同プロジェクトなだけに、いずれのコンテンツも非常にクオリティが高い。川下と川上とつなげる優れた取り組みとして、今後も更新をチェックしていきたい。
DATA
一般社団法人Deep Japan Lab
竹中工務店
NPO法人グリーンズ
文:松田敦