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「ウッドデザイン賞2022」最優秀賞が決定! 選ばれたのは、林業界の将来を広げる作品

最終審査を経て「ウッドデザイン賞」2022年最優秀賞が決定した。サプライチェーンによる地域材の高付加価値化、オフィスや都市の木質化、環境再生型サブスクなど、受賞作品が実現する木の可能性に期待が膨らむ。

 

ウッドデザイン賞とは?
最優秀賞が選ばれるまで

「ウッドデザイン賞」とは、木で暮らしと社会を豊かにするモノ・コトを表彰し、国内外に発信するための顕彰制度だ。


 
二次審査を通過した作品に「ウッドデザイン賞」が付与される。今年は、188の受賞作品が10月に発表された。さらにその中から今回、最終審査が行われ、上位賞(最優秀賞、優秀賞、奨励賞)が28点が選出された。
 


賞の構成

 

 


気になる
今年の最優秀賞は!?

栄えある最優秀賞に選ばれたのは次の4作品だ。

 

農林水産大臣賞

MOKUWELL HOUSE

建築・空間分野 ライフスタイルデザイン部門
MEC Industry株式会社(鹿児島県)

「MOKUWELL HOUSE」は、地域密着型のサプライチェーン構築のビジネスモデルから生まれた木造のプレファブリック住宅だ。

高品質と低価格を両立させつつ、地域材の高付加価値化木の魅力を存分に味わえる空間の提供、といった複合的な課題の解決に取り組んだ点が評価された。

 

経済産業大臣賞

ワーカーのウェルビーイングな働き方をサポートする ビッグテーブル「シルタ」

木製品分野 ライフスタイルデザイン部門
株式会社イトーキ(東京都)

イトーキから、大型のオフィス空間向けのテーブル「シルタ」が受賞。

軽量化と強度を実現した天板・橋から着想したV字の脚により、シンプルかつダイナミックなデザインに。クリ原木一枚板の、本物の無垢な風合いを味わえる、デザインクオリティの高さが評価された。

「木製家具は、オフィスワーカーの集中力・発想力の向上、ストレス軽減に効果的」との実証実験結果もあり、オフィスの木質化促進に貢献することが期待される。

 

国土交通大臣賞

HULIC &New GINZA 8

建築・空間分野 ソーシャルデザイン部門
株式会社竹中工務店(東京都)ヒューリック株式会社(東京都)隈研吾建築都市設計事務所(東京都)西白河地方森林組合(福島県)協和木材株式会社(東京都)

都市における木材利用による炭素固定を促すモデルの先進例として高く評価されたのは、銀座中央通り沿いにたつ12階ビル「HULIC &New GINZA 8」。

外部の木の葉のようなデザインや、断熱性や吸湿性といった性能により、社会性や環境志向感度の高い客層へ木の魅力を十分に伝えている。各種の木造技術は、今後の木造建築の拡大に寄与することが期待される。

 

環境大臣賞

SANU 2nd Home

建築・空間分野 ライフスタイルデザイン部門
株式会社Sanu(東京都)株式会社ADX(福島県)有限会社二葉測量設計事務所(静岡県)釜石地方森林組合(岩手県)

「SANU 2nd Home」は、自然の中で生活を営むためのもう一つの家を提供するサブスクリプションサービス。

国産材の利用や建築面の工夫だけでなく、収益運用においても環境に配慮している。環境負荷低減に留まらない、本建築物が増えるほど森が豊かになる環境再生型事業モデルが評価された。

サブスク型で多様な農山村地域や自然公園等への訪問を促進する点も高く評価されている。

 

ユニークなアイデア続々!
注目の優秀賞&奨励賞

今回の最終審査で選ばれた上位賞には、最優秀賞4点のほかに、優秀賞(林野庁長官賞)と奨励賞(審査委員長賞)も含まれる。魅力あふれる上位賞の中から、ここでは注目作品をピックアップして紹介する。

 

優秀賞(林野庁長官賞)

森への入り口をお届けします ~森デリバリー~

コミュニケーション分野 ソーシャルデザイン部門
株式会社東京チェンソーズ(東京都)

 

奨励賞(審査委員長賞)

人を育てる緑を育てる『フォレストサポーター鉛筆』

木製品分野 ソーシャルデザイン部門
三菱鉛筆株式会社(東京都)品川区教育委員会(東京都)日本郵便株式会社東京支社(東京都)株式会社サカタのタネ(神奈川県)

 

奨励賞(審査委員長賞)

木材の未来を拓くゲノム診断技術

調査・研究分野 ソーシャルデザイン部門
住友林業株式会社(茨城県)北海道立総合研究機構 森林研究本部 林業試験場(北海道)北海道立総合研究機構 森林研究本部 林産試験場(北海道)

 
審査委員長の赤池学さんは、「複数の社会課題を横断的に解決する優れた取組が数多く見られ、今後への期待がますます高まった」「次回以降も、新たな発想とチームビルディングに基づく意欲的な作品の登場を期待している」と総評した。

 

今後の表彰式や作品展示は
12⽉の「エコプロ2022」にて

受賞作品は、SDGs Week EXPO2022「エコプロ2022」(於:東京ビッグサイト)の「森と木のSDGsゾーン」内にて12月7(水)~9日(金)に展示される。


「ウッドデザイン賞2022」特設コーナーが設置される「エコプロ2022」(写真は2021年度の様子)
※入館には、来場事前登録が必要です。

表彰式は12月7日(水)に「エコプロ2022」の特設ステージにて開催。


SDGs Week EXPO2022「エコプロ2022」特設ステージでの表彰式(写真は2021年度の様子)
※入館には、来場事前登録が必要です。

記念シンポジウム・パネル展示・交流会も同時開催される。

記念シンポジウム・パネル展示・交流会 参加者募集要項はコチラ

 

DATA

●主催:⼀般社団法⼈⽇本ウッドデザイン協会(Japan Wood Design Association, JWDA)

⽊を活⽤した社会課題の解決をめざす取り組みを「ウッドデザイン」と定義し、「ウッドデザイン」に関わるあらゆる分野において、調査研究、ビジネスマッチング、広報普及啓発等を⾏うことを⽬的として設⽴された団体です。

会員相互の連携並びにあらゆるステークホルダーとの対話及び協⼒によって、⽊のある豊かな暮らし、⽊材利⽤、森林・ 林業の成⻑産業化及び地⽅創⽣を推進して、カーボンニュートラルやSDGsへの貢献、持続可能な社会の実現を⽬指しています。

●設立:2021年11⽉18⽇
●所在地:東京都港区新橋3-5-2 新橋OWKビル6階
●会長:隈 研吾
●会員:130(企業、団体、自治体等、2022年9月時点)
ウッドデザイン賞2022公式ホームページ
 

 



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