やまの魅力をキャッチせよ! 滋賀県の「やまの健康」推進プロジェクトとは一体?
2022/09/02
豊かな山々と琵琶湖を有し、「森ー川ー里ー湖」がつながる滋賀県は今、県民と「農山村の活性化」に取り組んでいる。都市とやまをつなぎ、人と資源が循環する「やまの健康」を目指したユニークなプロジェクトとは?
やまの健康を目指し
都市の課題を農山村で解決する
森林、林業、農山村を「やま」として一体的に捉え、都市との経済循環や県民と「やま」との関わりをつくる「やまの健康」推進プロジェクト。滋賀県知事の三日月大造氏が進める「健康しが」の取り組みの一つとして、令和元年よりスタートした。
森林政策課や農村振興課、観光振興局、商工政策課、住宅課など、滋賀県庁の8つの部署が連携し、プロジェクトチームが発足した。滋賀県庁職員の平野さんと田中さんは、事務局として庁内のさまざまな部局との調整や県民を巻き込む施策を担う。
『やまの健康』イメージキャラクター やまのおっ山(さん)
滋賀県庁職員で「やまの健康」推進プロジェクト事務局の田中さんは、次のように話す。
「やまの健康推進プロジェクトは、森林の適正管理と林業の成長産業化、そして農山村の活性化という3つの柱で動いています。森林や林業、農山村(=やま)の魅力を高めて発信し、県民の“やま”との関わりを積極的に作っています」。
やまと都市がつながる仕組みづくり
農山村は今、過疎化や高齢化が進み、地域コミュニティの弱体化など、さまざまな課題が見えている。滋賀県庁職員で「やまの健康」推進プロジェクト事務局の平野さんは、次のように話す。
「私たちが大事にしているのは、都市の課題を農山村で解決することです。農山村の持つ特徴や魅力を再認識し、新たな価値を農山村から都市に提供するという考えのもと、都市とやまを繋いでいます。その一つとして、SDGsを達成したい企業との繋がりを深めようとしています」。
PROFILE
「やまの健康」推進プロジェクト事務局
平野里子さん(左)、田中孝佳さん(右)
取材・文:鈴木ゆうこ