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山主が繋がる、日本一周MTBトレイル完成への夢!【後編】次世代に継ぎたい山林の価値

遠州森町にオープンした新世代MTBパーク『ミリオンペタルバイクパーク』。発案者の小倉さんが目指す、新たな「森林所有者の収入源確保モデル」とは? 森林活用のヒケツや、メンバーの「未来の夢」をお聞きした。

メイン画像:森林を疾走するような、望月さん渾身のデザインであるデュアルコース。

 

 

山林の価値を高め
子供たち世代に引き継ぐ

この広大な私有地を提供したのが森町森林組合の甚沢(じんざわ)万之助組合長。かつては江戸時代から続くシイタケ栽培農家として、三倉地区に広大な広葉樹の山を所有する。ほだ木(栽培用木材)となるシデやコナラを育て、その下でシイタケを栽培。先祖代々、森の木々とともに暮らしてきた。

甚沢さん所有の自然林には、ヤマザクラのほかモミ、イタヤカエデ、ケヤキ、ホウノキなど多種多様な樹種が生育し豊かな林を形成している。

このバイクパークでは、できる限り樹々はそのままにコースを造成していく。倒木のおそれがある雑木は切ることがあるが、看板などに使用するなど活用の形を探っている。

そして、運営会社の代表を務めるのが森町森林組合長の娘婿、甚沢攻さんだ。

「今は浜松の住設メーカーに勤務していますが、みなさんの想いに賛同し森マウンテンバイククラブに入会、昨年の春、MTBデビューを果たしました。小3の息子と妻も一緒に、家族みんなで毎週末MTBを楽しんでいます。この山林の価値を高め、次世代へと代々引き継いでいきたいと考えています」。

利用料は、大人2千円、中学生以下は無料とリーズナブルだ。収益から借地料を山主に支払うことで、森林所有者の新たな収入源確保のモデル確立を目指す。

小倉さんは次のように語る。「森林活用の成功事例を作り、ロールモデルとして全国に発信し、森町をMTBの聖地にしたい」。近隣施設や町と連携した町内周遊の仕組みづくりや地元小中学生や住民向け体験のイベント開催も構想中だ。


(写真左上から)小倉幸太郎さん、寳田直己さん、甚沢攻さん、渡邊岳さん、望月幸多さん。

最後に、森マウンテンバイククラブのメンバー一同が未来の夢を語った。

日本全国にある624の森林組合のネットワークを通じて、全ての山主さんが横で繋がり、海外にあるような何百キロにも渡るトレイルを、MTBで日本一周できる道を造成するのが野望。MTBというアイテムで山の価値を高められれば、間違いなく実現できると思います」と声を揃える。

既に近隣の森林組合からの問い合わせも寄せられているという。日本一周MTBトレイルコースが実現する日もそう遠くないのかもしれない。

 ▶ 長く続けていく森林活用のヒケツ
事業体と地域、山主の信頼関係を築く。
収益の道筋を立て、
継続的な事業を次世代へ繋いでいくことを共有する。

 

DATA

Million Petal Bike Park
パーク所在地:静岡県周智郡森町三倉2167-1
営業日・時間:土・日・祝日 9:00~16:00


取材・文:脇谷美佳子
撮影:松尾夏樹



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