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林業者の取り組み

国際基準の技術を普及! 安全な作業&ツリーケア知識を学ぶ講習会を実施。資格認定も。

近年活発に行われている「特殊伐採」。事故の増加を懸念する声も聞かれる。安全な作業と、ツリーケア知識の普及に努める、「アーボリスト®トレーニング研究所」所長のジョン・ギャスライトさんに取り組みを聞いた。

 

「アーボリスト®トレーニング
研究所」で学ぶ安全な特殊伐採

ロープを使う特殊伐採作業では、オンラインで技術や用具に関する情報取得が容易になった一方で、事故の増加を懸念する声も聞かれる。

樹護士アーボリスト®をはじめとする国際基準に基づく認定資格の普及に加え、木を守り育てるツリーケアの知識の講習にも力を入れる「アーボリスト®トレーニング研究所(以下、ATI)所長のジョン・ギャスライトさんに取り組みを聞いた。



ATIは米国に本部を置く国際アーボリカルチャー協会(ISA)の認定を受けたアーボリスト養成組織。日本アーボリスト®協会のトレーニング部門として2013年に設立された。

クライミングやリギング、樹上負傷者のレスキューに加え、樹木診断などツリーケアに関する講習会を国内各地で開催。一定のコースを修了し試験に合格した人を「樹護士アーボリスト®」として認定している。資格保有者は、情報共有をしつつ技術の底上げを図っている。


ATIの講習会は座学と実習で構成され、これまでに7000人以上が受講。「樹護士アーボリスト®」に加え、上位資格の「マスター樹護士アーボリスト®」もあり、指導者育成プログラムがあるなど常に現場でのスキル継承、技術向上を図っている。

ジョンさんは次のようにATI設立の狙いを話す。「樹上作業で大怪我をした人の約9割がISA認定資格を持たない作業者だったという統計もある。ISAの講習内容は100年近い歴史の中で生まれた科学的なもので、日本で普及させる必要性を感じた」。

ATIでは、樹木医資格を持つ認定トレーナーによる樹木の生態や危険木判定の知識に関するプログラムも開講している。

「欧米では庭木は地域の財産という認識があり、木が大きくなると土地の価値も高まる。特殊伐採はアーボリストの仕事の一部で、どうやって木を残すかを提案するのも大事な仕事。木を残すことでアーボリストの仕事も継続していきます」。

近年、専門職としてのアーボリストの社会的認知度が国内でも高まりつつあるという。「木の国の日本には優れた林業技術がある。木に向き合う精神やチームワークなど日本の良さをプログラムにも反映させていきたいですね」。

アーボリスト®トレーニング研究所で学べる「特殊伐採」のこと
● アーボリスト®に求められる国際基準の技術や知識
● 樹上作業での事故に対応するレスキュー技術
● ツリーケアに必要な技術や知識

 

問い合わせ

アーボリスト®トレーニング研究所(Arborist® Training Institute)
愛知県瀬戸市定光寺町323-4
TEL:0561-86-8080
メールアドレス:info@japan-ati.com




文・写真:渕上健太

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