【森林・林業・環境機械展示実演会リポート①】傾斜地や狭い林道にも対応できる高機能な林業機械
2024/10/28
2024年10月20日(日)~21日(月)、林業イノベーションが集まる展示会「2024森林・林業・環境機械展示実演会」が、福井県勝山市で開かれた。展示されたソリューションのなかから、日本の林業特有の傾斜地や狭い林道にも対応できる高機能な林業機械を紹介する。
国内最大規模の展示会
現場さながらの実演を披露
会場のスキージャム勝山(福井県勝山市)
森林・林業・環境機械展示実演会は一般社団法人林業機械化協会が主催して1981年から開催している。協会会員のメーカーなどが開発・改良した機械や輸入した機械を多数展示・実演するのが特徴だ。屋外で現場さながらの実演を披露する国内最大規模の森林・林業・環境機械の展示実演会である。関係者や一般の方々にその性能を紹介するとともに、森林・林業・環境機械の普及とその安全使用を促進することを目的として開催している。
今年度は、第47回全国育樹祭の開催記念行事として福井県と共催で開催した。会場のスキージャム勝山(福井県勝山市)には、80社がブースを出展し、高性能林業機械をはじめとして、チェーンソー、刈り払い機、林内作業車、木材破砕機のほか、森林バイオマスの有効活用のための機械やチェーンソー防護衣などの安全装備といった幅広い分野のソリューションが披露された。
傾斜地や狭い林道にも対応
高機能な林業機械
ヤンマー建機の展示ブース 恐竜に扮した9代目ヤン坊マー坊が話題に
ヤンマー建機は、ミニショベルなどのコンパクトな建設機械を主力製品としている。日本の林業特有の傾斜地や狭い林道、森林を慈しみ育てる「育林」の現場で活躍できる小型建機を用意している。展示ブースは、福井県にちなんで「恐竜」をモチーフにしたキャラクターでディスプレイされ、来場者の注目を集めていた。
試乗コーナーでは、複数の箱の中から「ミニ恐竜」を探し当てる実演も
林業機械「ViO55-6A G&W」は、優れたバランスで快適な林内作業を実現するYANMARトータル設計の林業機械である。比例制御操作方式を採用し、グラップルの開閉・回転スピード、ウィンチ巻き取り作業を指先で意のままにコントロール可能。ブームにウィンチが装備されたヤンマー独自の設計で、視界が良好なのが特徴だ。最大1280mmの開き幅と絶妙なアーチ形状で椎茸の原木にもジャストフィット。長さ1m以上の椎茸の原木もサイドから掴め植菌箇所を傷めない。
DATA
取材・文/ 高橋健一