世界初、木製の超小型衛星!? フィンランドで開発されいよいよ宇宙に打ち上げへ
2021/11/29
世界で「木材」の用途がとてつもなく幅を広げている。なんとフィンランドでは、木製の超小型衛星が開発された。いよいよ打ち上げを間近に控えた木材の衛星に注目が集まる。
フィンランド発の木製超小型衛星
「WISAウッドサット」
©UPM
世界初となる木製の超小型衛星「WISAウッドサット」がフィンランドで開発された。
約10cmの立方体で、重さは1kg。表面材には特殊コーティングを施した白樺合板が用いられている。欧州宇宙機関が提供する新型センサーとカメラ2機が搭載され、必要な電力は9つの太陽電池でまかなう仕組みだ。
「木質材料の宇宙構造物への適用性の評価」をミッションとするこの衛星は、2021年末までにニュージーランドのマヒア半島から人工衛星打ち上げ用ロケット「エレクトロン」で打ち上げられる。
白樺合板を長期間にわたって宇宙の極限状態に曝しながら、高度500〜550kmの軌道を周回し、その様子をセンサーやカメラでモニタリングする計画だ。
文:松岡由希子
FOREST JOURNAL vol.9(2021年秋号)より転載