現場で働く人の必須装備9点って? ベテランフォレスター直伝、はじめてのギアガイド
2021/11/05
現場で働くならまずは安全装備から。安全基準を満たし可動性・速乾性を重視した、丈夫なものを選ぼう。肌の露出は禁物。暗い林内では目立つ格好をすることも大事だ。害となる生物もいるので、救急用品もお忘れなく!
ヘルメット
伐木など大木相手の林業現場で頭部を守ることは必須。Bluetooth搭載により仲間と連絡を取り合うことで作業性や安全性を高めることができます。
Protos® インテグラル フォレスト
¥34,120(税込)
どんな天候や用途でも快適さをキープ、抜群のフィット感で頭部全体を安全に保護。指2本で簡単調整できるモジュール式で、イヤーマフは収納・装着時であってもヘルメット内側に収まる。カラーバリエーションも豊富!
Protos® BT-COM
¥67,020(税込)
最大4機まで同時通話可。過酷な現場作業時にパートナー達との安全確認はもちろん、大声を出して確認作業する事もなくストレスフリー。4機それぞれが中継地点になれば、最大約500〜600mまで通信可。
問/株式会社ファナージャパン
TEL:011-807-5454
ツールベルト
重たくなりがちな腰回りをハーネスにより荷重を上半身に分散させます。腰の締め付けもなくなり、疲労低減につながります。
ハーネス付きツールベルト
¥13,750(税込)
着脱が簡単で、ずり下がりを防ぐハーネスを付属したツールベルトセット。ハーネスにより腰への負担が軽減。また、ホルスターの着脱が簡単なので、作業に応じたホルスターの装着が可能だ。ポリエステルをベースにした摩擦に強い生地を使用し、耐久性も高い。
ジャケット
柔軟で可動域が広く作業性を損なわないものを選びましょう。防護機能がないものもありますが、チェンソーによる上半身のケガはかなり少ないため問題ないでしょう。
フォレストジャケットテクニカルエクストリーム/ハスクバーナ
グローブ
左手の甲に、チェンソーから身を守る防護繊維が内蔵されているものや防振タイプのものもあります。
ハスクバーナ/プロテクティブグローブテクニカル
作業着
速乾性に優れ、汗冷えによる体力の消耗を防いでくれるものを。また蛍光色入りは視認性に優れ、林内での安全性を高めます。
ジップネックシャツ半袖・長袖/ファナー
ブーツ
しっかりとしたブーツは足元を固め、下半身の安定を図ってくれます。チェンソー防護性能も高く安心。
テクニカル24/ハスクバーナ
防護パンツ
スリムなシルエットにもかかわらず伸縮性が高く動きを妨げないものが人気。万が一、チェンソーがズボンに触れると、強固な防護繊維がチェンソーに絡みつき強制的にチェンソーを停止させます。
プロテクティブズボンテクニカルエクストリーム/ハスクバーナ
手道具
いつ何時も刃物とノコギリは携帯しておきたいところ。これらがあれば、道を塞ぐ倒木の撤去や、お弁当のときに箸を忘れても枝を切って即席箸をつくったりと万能。
(左)ナタ/シルキー
(右)ゴム太郎/シルキー
ファーストエイド
あまり知られていませんが、毎年10〜20人がハチ刺されにより死亡しています。少しでも被害を抑えるための応急処置が肝心です。
エクストラクター ポイズンリムーバー/アスピラボ
購入時に
気をつけること
現場で使うものは何より耐久性が大事。ワンシーズンでボロボロになってしまうものよりも、多少高くても快適で耐久性のあるものを選びましょう。結局はそちらの方がコストパフォーマンスが高いことが多いですよ。
取材協力
円陣株式会社
奈良県吉野地域にて「premium shop HUSQVARNA NARA」を運営。またネットショップ「ENGINE」も展開し、顧客は全国に広がる。
教えてくれた人
梶谷哲也さん
奈良県黒滝村森林組合で20年以上現場作業に従事している。現在は主に高所、樹上伐採を担当。15年以上、林業現場の情報を更新しているブログ「出来杉計画」も運営。
写真:ダニー・ダンクス(Arrow Photography)
FOREST JOURNAL vol.9(2021年秋号)より転載