森林管理の見える化に貢献! 優占樹種を自動で特定するニューラルネットワーク
2021/06/04
各国の次世代林業トピックを見れば、新しい林業の可能性が見つかる? ロシアで開発された、森林管理や森林資源のモニタリングを効率化できるツールを紹介しよう。
森林の優占樹種を特定する
ニューラルネットワーク
ロシアのスコルコボ研究所の研究チームは、衛星画像をもとに森林の優占樹種を自動で特定するニューラルネットワークを開発。このニューラルネットワークは、地球観測衛星「ワールドビュー」が撮影したマルチスペクトル(多波長)画像を用いて、レニングラード州の森林の優占樹種を高精度に予測した。また、植生の高さなどの補足データを付加すると、種分類の精度がさらに向上することも確認されている。
森林管理や森林資源のモニタリングを効率化するためには、森林の優占樹種の特定が不可欠だ。ニューラルネットワークと衛星画像を組み合わせたこの新たな手法によって、広大な森林や僻地でも、低コストで優占樹種を特定できると期待されている。
©Skolkovo Institute of Science and Technology
文:松岡由希子
FOREST JOURNAL vol.7(2021年春号)より転載