林業の作業効率を飛躍的に改善!? 株式会社諸岡の開発試験機をチェック!
2019/08/26
ゴムクローラを使った不整地運搬のパイオニア、株式会社諸岡から新製品が続々登場。新しくオープンした「AMI試験開発デモセンター」で、デモンストレーションが行われた。
新開発機の試乗や
現場体験もできる施設が誕生!
去る7月5日、茨城県稲敷郡阿見町にオープンした「AMI試験開発デモセンター」。6,800㎡の敷地に、様々なシチュエーションを再現した試験コースを備えた同施設では、株式会社諸岡の新開発機のテストや試乗、現場体験することが可能だ。開所式では、株式会社諸岡の新製品や開発試験機のデモンストレーションが行われ、革新的な機能を披露。優れた製品群の一部をここで紹介しよう。
MST1500VDL
簡易装着無線機を搭載したキャリアダンプの開発試験機。特筆すべきは、遠隔操縦システム。油圧機器に触れることのない必要最低限の改造により、約1000mの遠隔操縦を可能にした。中継器を利用すれば、理論上さらに離れた遠隔地からも操縦可能になる。手動操作への切り替えも簡単に行え、1分程で完了。自動操縦化により、危険地域での作業や省力化の実現に期待が高まる。
MHS1300
最高時速30kmを実現する高速タイプの開発試験機。林業の現場で生産性向上のネックとなっている運搬作業工程を、車両のスピード面から解決するべく開発された製品だ。丸ハンドルとペダル式のアクセル、ブレーキを搭載し、自動車感覚で運転することができる。デモンストレーションでは、過酷な現場を想定した最大傾斜40度の急勾配エリアでも、抜群の安定感を披露した。
700VDR
用途の幅、作業効率を飛躍的に向上させ、足回りの負荷軽減を実現したキャリアダンプシリーズ。最大積載量4.3トン。電子制御のジョイスティックレバー操作を採用し、左手一本で運転が可能。電子制御化により、高低速切り替え、エコモード、長低速モード、オートクルーズモード等の運転モードの切り替えが可能になった。
MST100VDR
キャリアダンプシリーズ待望の重型機。積載量5.5トンながら、従来の大型クラスよりもコンパクトなため、優れた輸送性、走行性を実現する。右側面と後ろにカメラを搭載し、車体後方の視認もしっかり確保。
MC6000
従来に比べ、ポンプをサイズアップ、カッターの回転数を増速化した、最新の木材破砕機。ポッパーの大型化や、歯のレイアウトを見直したことにより、木材の破砕能力が格段に向上した。
MRC3000
株式会社諸岡初となる、横投入式の木材破砕機。切削ナイフを搭載し、発電所などで利用される燃料チップなど、最適なチップの製造が可能。最大処理径は50cm。
スマート林業、スマート農業のための製品開発を推進していくという株式会社諸岡。作業効率を飛躍的に改善する新製品に、今後も期待したい。
DATA
photo&Text:Yukiko Soda