【2026年度政府予算案】「森の国・木の街」の実現とDXなどの新技術導入などに182億円を計上
2026/01/06
政府は昨年12月26日に2026年度当初予算案を閣議決定した。林野庁関係では、「森の国・木の街」の実現とともにDXなどの新技術の導入を図り、川上から川下までの政策を総合的に推進する「森林・林業・木材産業グリーン成長総合対策」に前年度当初比27%増の182億円を計上した。
1.補正予算を加えた総額で前年度並みの財源を確保
2.スマート林業・DX対策4億円を予算計上
3.鳥獣被害防止対策とジビエ利用の推進
4.花粉症解決の総合対策10億5000万円を予算計上
5.森林整備事業前年度比18%増
補正予算を加えた総額で
前年度並みの財源を確保
2026年度当初予算案で林野庁関係は3112億円で、前年度当初予算比1.4%増加した。昨年12月16日に成立した補正予算の1419億円を加えた総額では前年度比1.1%増の4532億円となった。
森林・林業・木材産業グリーン成長総合対策(出典 農林水産省)
2026年度当初予算案では、「森林・林業・木材産業グリーン成長総合対策」に182億2900万円を計上した。
この事業は、2050 年ネット・ゼロなどに貢献する「森の国・木の街」を実現するとともに、花粉症対策を推進する観点から、DXなどの新技術の導入を図り、川上から川下までの森林・林業・木材産業政策を総合的に推進する。
スマート林業・DX対策
4億円を予算計上
森林・林業担い手育成総合対策(出典 農林水産省)
「森林・林業担い手育成総合対策」には、前年度比21%増の56億8500万円を計上した。
「緑の雇用」事業による新規就業者への体系的な研修、林業大学校で学ぶ就業前の者への給付金給付、高校生の林業体験学習や女性の活躍促進、森林プランナーの育成、林業経営体の安全診断などの労働安全対策などの取り組みを支援する。
スマート林業・DX推進総合対策(出典 農林水産省)
作業の効率化に向けては、「スマート林業・DX推進総合対策」に4億300万円を計上した。
林業機械の自動化・遠隔操作化技術や森林内の通信技術・木質系新素材の開発・実証、スマート林業技術を活用する新たな作業システムの構築、地域一体で林業活動にデジタル技術をフル活用する戦略拠点の構築などを支援する。
鳥獣被害防止対策と
ジビエ利用の推進

野生鳥獣による被害が深刻化していることから、「鳥獣被害防止対策とジビエ利用の推進」に99億8200万円を計上した。
農地周辺での加害性の高い個体の重点的な捕獲や侵入防止柵の管理負担軽減などのスマート鳥獣害対策の推進、クマ・シカ・イノシシの捕獲対策の強化、高度な鳥獣被害対策人材の育成・確保を支援するほか、森林における効果的・効率的なシカ捕獲の取組を推進する。
さらに捕獲鳥獣を有効活用し、ジビエ利用を拡大するため、処理加工施設の整備や情報発信の強化などによる需要拡大の取り組みを支援する。
花粉症解決の総合対策
10億5000万円を予算計上
花粉症解決に向けた総合対策(出典 農林水産省)
年々深刻化する花粉症対策としては、「花粉症解決に向けた総合対策」に10億5000万円を計上した。
スギ人工林伐採重点区域におけるスギ人工林の伐採・植え替えなどの加速化、スギ材需要の拡大、花粉の少ない苗木の生産拡大、林業の生産性向上および労働力の確保、花粉飛散量の予測・飛散防止、スギ花粉米の実用化に向けた安全性・有効性の検証の取り組みを推進する。
森林整備事業
前年度比18%増
森林吸収源の機能強化や林野火災対策を含む国土強靱化、森林の集積・集約化に向けては、「森林整備事業」に前年度比18%増の1485億4300万円を計上した。
間伐、主伐後の再造林、幹線となる林道の開設・改良などの推進に加え、花粉発生源対策としてスギ人工林の伐採・植え替え、路網の整備などを推進する。「治山事業」には前年度比18%増の738億8200万円を計上している。
DATA
取材・文:フォレストジャーナル編集部















