森林認証制度「PEFC」と「FSC」の違いって何? 特徴や取得方法を徹底解説
2020/02/27
日本で代表的な森林認証制度は「FSC」と「PEFC」の2つだ。世界中で最も広く普及していてる認証制度でもあり、どちらを取得するのがいいのかと迷われる方も多いのではなかろうか?今回は、特徴や取得方法の面から比較。あなたの会社ではどちらの認証制度が適切か、認証導入に向けて参考にしていただきたい。
PEFCとは
各国にある森林認証を、貿易上、相互に認め合うための仕組みがPEFC認証だ。2000年ごろから世界中に波及して、今では149ヶ国が支持する制度になっている。世界統一の規格や基準は設けておらず、国別で決められた審査基準を加盟国家内で相互認証する仕組みだ。
日本における審査・認証基準はモントリオールプロセス※がベースになっている。国別で基準が違うことから規格基準に統一性が欠けるとの声もあり、PEFCはこの現状を踏まえた上で合理的な制度設計を試みている。
※12ヶ国が加盟している、温帯林及び寒帯林の保全と持続可能な経営の基準・指標。
FSCとは
国際的な森林認証。国際基準なのであらゆる国、地域や森林タイプに適応できる原則基準があり、木材の輸出事業者が取得することが多い。森林管理の原則と基準を、国、地域レベルに応じたナショナルスタンダードを策定するプロセスもある。
共通して必要な森林認証
FM認証とCOC認証
認証には「森林が責任をもって管理されているかどうか」を審査し認証するFM認証と、「認証木材から集積された認証材が消費者の手に届くまでの加工・流通過程」を認証するCOC認証の2つがある。この2つはPEFC、FSCのどちらにも共通しており、認証された製品には、ロゴマークがつけられる。環境への意識の高まりも相まって、この森林認証製品を選ぶ企業や生活者が増加。その結果、適切な森林管理につながるという仕組みだ。
どちらの認証が適切か?
両認証とも原則と基準が策定されている。日本でこれらの認証制度を受けるには国内の第三者機関に依頼することが前提となっているが、自社の現状を決められた原則及び基準に照らし合わせて、どちらの認証が獲得しやすいのか、理念が理解できるのかを比べてほしい。下記に要約を記載しておくので参考にしてみてほしい。
DATA
TEXT:岩田武