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FSC認証の審査員になりきって体験! “持続可能な林業が学べるツアー”舞台は南三陸町

南三陸町観光協会による自然体験ツアー「山から学ぶプログラム」は、適切で持続可能な森林管理を認証する「FSC国際認証」の山が舞台。認証を行う “審査員の目線”で山を歩く貴重な体験ができる。

「自然と共生するまちづくり」で
震災復興に取り組む

東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県南三陸町は、震災後に「南三陸町バイオマス産業都市構想」を掲げ、環境に配慮した循環型の町づくりを行っている。

もともと伊達政宗公の時代より杉の名産地として発展し、現在も町の面積の7割以上が森林だ。森から生まれるミネラルや栄養分を含んだ水は、川や水田を通って海に注ぎ、町の一大産業であるカキやホタテの栄養分になる。いわば南三陸町の豊かな森林が地域の水産業を支えていると言ってもいい。

2015年、地元林業家の山や南三陸町有林、慶応義塾大学が所有する学校林などを集結した南三陸森林管理協議会が森林の国際基準となる「FSC® FM認証」を取得した。震災前から立ち上げていた『南三陸杉』のブランド力を強化することが目的のひとつだ。

2016年には、宮城県漁業協同組合志津川支所のカキ養殖業が養殖水産業版のFSCとも言われる「ASC養殖場認証」を受けている。この海と山の2つの国際認証取得した自治体は日本初。町を挙げてサスティナブルな活動に取り組んでいる。



FSC認証の森が
自然体験ツアーの舞台に


南三陸町観光協会が提供する自然体験ツアー「山から学ぶプログラム」は、FSC認証を取得した南三陸森林管理協議会のメンバーで、古くから林業を営む株式会社佐久(本社:南三陸町)がプログラムを開発。

テーマは、FSC認証について理解を深め、森林管理の重要性を実感してもらうこと。認証を受けた森林を山主とともに歩きながら、 “FSC認証の審査員になりきって”実際にチェックするというユニークな内容だ。


参加者には簡略されたFSC認証のチェックシートが渡され、適正な森林管理が行われているかを確認。国際基準の森林がどんなものであるかがよく分かり、修学旅行や研修ツアーなどの教育旅行プログラムとしても活用できる。ほかにも、山の枯れ枝などを燃料に火起こしする「ミニブッシュクラフト体験」も楽しめる。

 

震災後に整備された
南三陸独自のトレーサビリティ

2011年の震災前、全国林業経営者コンクールで『南三陸杉』は、農林水産大臣賞を受賞している。これから南三陸杉をブランド化して展開していこうとした矢先、受賞の10日後に発生した東日本大震災が襲い、南三陸杉を支える施設や基盤が壊滅的な被害を受け、ブランド化のプロジェクトも一時中断してしまった。

しかし、現在は町内の製材所でもFSC認証の加工・流通段階の認証となる「FSC® CoC認証」を取得し、伐採から製材、商品化までの南三陸独自のトレーサビリティが整備されている。

2022年3月で震災から11年、着実に復興を遂げる山と山の人々に会いに、春の南三陸町を訪れてみたい。

南三陸町観光協会公式ホームページはこちら




文/後藤あや子 

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