【農業×林業】CO₂で苗木を成長促進! 循環する「樹の街創り」とは?
2024/01/15
独自の発想で「循環型農林業」を掲げ、林木育苗促成栽培システムや農林業用木製ハウスを手に林業に本格進出するオムニア・コンチェルト。多岐にわたる事業の先にあるのは『樹の街創り』だという。
農業での知見を林業に全力投入
育苗や木材活用に注力
林業における重要課題のひとつである造林。そのための育苗事業や無花粉スギなど量産苗の促成栽培システム開発など、農業で培った技術や知見を林業分野で余すことなく発揮する“オムコン”こと、オムニア・コンチェルトをご存知だろうか。
新たな木材活用として農林業用木製ハウスの推進などを進めるオムコンは、圧倒的な技術により、農業における環境制御システムを開発している。
環境制御システムはハウス栽培をする人にとって光や温度、湿度、CO₂濃度など環境の管理のため欠かすことのできないスマート機器で、同社の環境統合制御盤『コンチェルト』や、それを3Dで遠隔監視制御するシステム『スフマート』はゲーム感覚の操作性で、複数棟の遠隔環境制御を可能にし、2023年度東京都ベンチャー技術大賞・特別賞まで受賞したお墨付きの機器である。
突出した開発力を用いて数々の製品を生み出すオムコンが目指すのは、バイオマス発電と森林再生が共存する『樹の街創り』だ。
樹の街創り
◆ バイオマス電力や廃熱を使い、周辺に設備する施設園芸や培養槽のエネルギー効率を上げる。
◆ 特にバイオマス発電で排出されたCO₂は、環境制御の知見・技術を用いて苗木の成長を促進するために活用し、管理することで長期に渡る造林・育林期間を加速化する。
◆ その周辺には木材をフル活用した施設を建て、それらが必要とする電力もバイオマス発電だけでなく、ハウス内に設置する両面型太陽光パネル遮光システム発電で補うという構想だ。
これらが目論見ではなく、ビジネスプランとして提唱できるのは高い技術と確かな開発力があってこそだろう。そして何より、オムコン代表取締役 藤原慶太氏の「CO₂も木も余すことなく使い循環させていき、森林・林業界を盛り上げていく」という想いと意気込みがひとつひとつの開発を加速させていくのだろう。林業界で異彩を放つオムコンの次の一手に注目していきたい。
環境統合制御システムを開発する
⾼い技術を軸に展開する事業はこちら!
育苗事業
バイオマス発電で排出されたCO₂が苗木の成長を促すほか、無花粉スギなど、量産苗の促成栽培システム開発を行う
環境制御事業
まるでアバターの如く、ゲーム感覚な操作性の遠隔監視制御システム『スフマート』の操作画面
木製ハウス設計販売事業
バイオマス発電所に隣接した農林業用木製ハウス。発電所からの排ガス簡易浄化CO₂により林木育苗促成栽培中
CO₂回収供給プラント(バイオマス)事業
液化炭酸や、簡易浄化したバイオマス発電からの排ガスであるCO₂を施設園芸用ハウスにて局所施用
両面型太陽光パネル発電事業
木製ハウス内の植物体における光合成の最適化に環境を制御する、両面型太陽光パネルを用いた日射制御システム
問い合わせ
FOREST JOURNAL vol.18(2023年冬号)より転載
Sponsored by 株式会社オムニア・コンチェルト