石油アスファルトを木質原料由来「バイオアスファルト」に! 環境負荷軽減に期待。
2022/04/04
オランダではバイオアスファルトの研究開発が進められている。道路建設での環境負荷を軽減し、化石燃料への依存度を低減させるのが狙いだ。2021年には、世界で初めて試験的な導入もされた。
木質原料から抽出した物質を
バイオアスファルトの道路へ
オランダのユトレヒト大学、ワーヘニンゲン食品・生物研究所、バイオベンチャー企業アバンティウムらの産学共同プロジェクト「チャップリンXL」は、植物の木化に関与する高分子物質「リグニン」を用いたバイオアスファルトの研究開発をすすめている。
石油アスファルトをリグニンに置き換えることで、道路建設での環境負荷を軽減し、化石燃料への依存度を低減させるのが狙いだ。
2021年6月にはオランダ北部フローニンゲンでリグニンをベースとしたバイオアスファルトを世界で初めて試験的に導入。木質原料から抽出した約1000kgのリグニンを用いて250mの道路が舗装された。
今後、このバイオアスファルトの技術的・経済的実現可能性について検証していく方針だ。
©Circular Biobased Delta
文:松岡由希子