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【森林・林業・環境機械展示実演会リポート②】環境機械を通じて森林バイオマスの利用促進に貢献

2024年10月20日(日)~21日(月)、林業イノベーションが集まる展示会「2024森林・林業・環境機械展示実演会」が、福井県勝山市で開かれた。展示されたソリューションのなかから、森林資源を有効活用する環境機械を通じて、森林バイオマスの利用促進に貢献する企業を紹介する。

国内最大規模の展示会
現場さながらの実演を披露

林業展会場のスキージャム勝山(福井県勝山市)

森林・林業・環境機械展示実演会は一般社団法人林業機械化協会が主催して1981年から開催している。協会会員のメーカーなどが開発・改良した機械や輸入した機械を多数展示・実演するのが特徴だ。屋外で現場さながらの実演を披露する国内最大規模の森林・林業・環境機械の展示実演会である。関係者や一般の方々にその性能を紹介するとともに、森林・林業・環境機械の普及とその安全使用を促進することを目的として開催している。

今年度は、第47回全国育樹祭の開催記念行事として福井県と共催で開催した。会場のスキージャム勝山(福井県勝山市)には、80社がブースを出展し、高性能林業機械をはじめとして、チェーンソー、刈り払い機、林内作業車、木材破砕機のほか、森林バイオマスの有効活用のための機械やチェーンソー防護衣などの安全装備といった幅広い分野のソリューションが披露された。

環境機械を通じて
森林バイオマスの利用促進に貢献

諸岡の展示ブース 「2024ミス日本みどりの大使」の安藤きらりさんが製品をPR

諸岡は茨城県龍ケ崎市に本社を構え、キャリアダンプを主体とする各種建設用機械、農林業用機械、環境用機械を製造・販売している。「油圧」の研究開発に積極的に取り組み、世界で初めて本格的な「ゴムクローラ」と全油圧駆動の「トレンチャー」を開発した。「ゴムクローラ」は、軽量化と湿地走行を可能とし、「全油圧式」を採用することで操作性を飛躍的に高めた。「ゴムクローラ」と「全油圧式」の2つのイノベーションにより、1975年から「全油圧式トレンチャー」、「ブルドーザー」、「不整地 運搬車」を製造販売している。その後、多くの特許を取得し、諸岡製品は、日本国内をはじめ世界各国や南極でも使用され、延べ約80,000台を出荷している。

諸岡木質バイオマス利用システムの実演

諸岡は、持続可能な社会の実現に向け、森林資源を有効活用するための環境機械を提供している。バイオマス対応型フォワーダや木材破砕機などの環境機械を通じて、森林バイオマスの利用促進に取り組んでいる。会場では、未利用材(林地残材)を活用した「木質バイオマス利用システム」の実演が行われ、来場者の注目を集めていた。諸岡では、「バイオマス対応型フォワーダ」、「木材破砕機」、「マルチリフトフォワーダ」などの環境機械を組み合わせることで、未利用材の効果的な収集・処理が可能となり、環境への負荷を軽減するとともに、再生可能エネルギー源としての木質バイオマス活用を推進していくとしている。

DATA

諸岡が提案する未利用材の木質バイオマス利用システム


取材・文/ 高橋健一

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