リグニンやセルロースのみを用いて「木製アイテム」を3Dプリント! 世界初の画期的な技術が誕生
2024/12/09
最新技術が、森を、地球を救う時代なんだ。各国の次世代森林産業トピックから新しい林業の可能性が見えてくる?! 今回はアメリカから画期的世界初の最新技術をお届け!
木の成分のみのインクで
木製アイテムを3Dプリント
米国テキサス州のライス大学の研究者らは、木材の基本構成要素であるリグニンとセルロースだけを用いた3Dプリント用の粘性インクを開発。このインクを用いることで、3Dプリンタで木製アイテムを製造できると発表した。
木の成分のみでの3Dプリントは世界初となる。この材料でプリントアウトされたアイテムは、天然の木材と質感、香り、強度が非常によく似ており、圧縮強度と曲げ強度の試験では天然バルサ材を上回る結果となった。
また、材料のリグニンとセルロースは、林業、建設業で生じる木材の端材や廃材から採取できる。ライス大学のムハンマド・ラーマン助教授は「木材そのものの天然成分から直接木造建築物を作ることができるということは、より環境に優しく革新的な未来への道を開くものだ」と述べている。
©Rice University
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FOREST JOURNAL vol.21(2024年秋号)より転載