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森や自然へ行くきっかけを作る─マルチスクリーンで体感する「デジタル森林浴」空間がオープン

壁や天井に映し出される森林の映像と、風の音や木の香りなどをリアルに感じ、あたかも自然の中にいるような疑似体験ができる「デジタル森林浴®」が、北海道十勝郡浦幌町に誕生する。サービスの目的の一つは、森や自然へ行くきっかけづくりだ。

廃校の小学校に誕生した
日本初のデジタル森林浴施設

帯広市から車で60分、十勝川下流部に位置する人口約4700人の浦幌町は、海山に囲まれた農業と漁業が盛んな土地。そんなのどかな町に、最新のIT技術を駆使したデジタル森林浴®が体感できる「うららパーク浦幌」が、廃校だった旧常室小学校を活用した複合施設の「TOKOMURO Lab(トコムロラボ)」内に12月12日(土)にオープンする。

正面、左右、後方と天井の5面の300インチマルチスクリーンに映し出されるのは、十勝をはじめとする日本各地の森。迫力満点の360度の動画映像と、風の感触や木々の揺れる自然のリアルな音、さらには様々な天然の木の香りが専用機材で噴霧されるという、臨場感たっぷりのバーチャル森林浴が楽しめる。
 

IT企業と地元の林業家らが
立ち上げる

サービスを提供するのは、2019年11月に浦幌町で起業したフォレストデジタル株式会社。ヤフーに携わったメンバーを中心に立ち上げた、デジタルウェルビーングのスタートアップ企業で、ほかにも「北村林業(株)」(本社・浦幌町)代表取締役・北村昌俊氏も主要メンバーとして参加。若手林業家の育成やテクノロジーを活用した新しい林業のモデルに積極的に取り組む地元企業だ。



彼らの狙いのひとつは、日本各地の森や自然へ足を運ぶきっかけづくり。デジタル森林浴®で“いつかその場に行きたい”という動機をつくり、実際に足を運んで森林浴効果による健康増進につなげていく。今後は、森や自然をリモートで体験できる「uralaa park(うららパーク)」を全国で展開し、常設型やイベント型など企業や団体の目的に合わせた形でサービスを提供していく予定だ。
 

森の中に佇むような
夢心地の45分間を無料で体験

「デジタル森林浴®」体験中は、頭部装着ディスプレイなどの特別な機械をつけずに、ただ椅子に腰かけるだけ。大自然のパノラマ映像を見ながら、心地いい音とかぐわしい森の香りに身をゆだねる45分間の体験は、癒しの効果だけでなく、日本の森の美しさにあらためて気づかれてくれるきっかけにもなりそうだ。
 

DATA

uralaa park urahoro(うららパーク浦幌)

住所:北海道十勝郡浦幌町常室51-1 Tokomuro Lab内
上映日:木・金・土曜日(※12月27日から1月13日は年末年始につきクローズ)
上映時間:11:00、14:00、15:00、16:00 
※混雑回避のため完全予約制。来場の際は、事前予約を忘れずに。
入場料:無料(※2020年12月のテーマは「十勝の四季」。テーマは定期的に変更される)
 

問い合わせ

uralaa(うらら)サイト
※12月10日より予約可能
フォレストデジタル株式会社


文:後藤あや子

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