廃材おがくずが発泡スチロール代替へ変身!? アメリカ発・木質由来新バイオマテリアル
2022/12/02
世界の次世代森林産業トピックから、新しい林業の可能性が見えてくる!? 今回は、アメリカの大学で研究開発されたバイオマテリアルを紹介。他の代替プラスチックに比べてサステナブルだという、その効果や将来性とは?
アメリカ発! おがくずが
発泡スチロールの代わりに変身!?
アメリカ・ノースカロライナ州立大学の研究チームは、製材工程などで排出されるおがくずを活用し、石油由来の発泡スチロールを代替するバイオマテリアルを開発した。
おがくずをふるいにかけて粉砕し、農業残渣と混ぜて粉状にしたのち、結合剤を加えて成型するという手法だ。他の代替プラスチックに比べて製造に必要な水やエネルギーが少なく、製造コストを約1/10に軽減できる。
これまでの概念実証(PoC)ではこのバイオマテリアルを素材としてレゴブロックやチェスの駒などを成型することに成功した。研究チームでは主に商品の梱包材やフード容器としての活用を想定し、生分解性や生体適合性をさらに詳しく検証するとともに、量産化をすすめる計画だ。
©North Carolina State University
文:松岡由希子