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狭所の特伐、はい積みがラクに!小回り抜群なヤンマーの「最新ミニ建機」の使い心地とは

急峻で崩れやすく、狭い現場が多い日本の林業。皆伐を中心に大型機械の使用が増える一方で、ヤンマーのミニ建機を駆使して「山に優しい施業」を実践している事業体もある。愛林興業の播戸繁典社長に、ミニ建機を導入する理由とそのメリットについてお話を伺った。

<目次>
1.後方超小旋回ミニ建機で山に優しい施業を実践
2.ブームスイング駆使&林業専用機で作業効率アップ
3.高性能機械に若手の関心 労働環境整備で雇用拡大へ

 

後方超小旋回ミニ建機で
山に優しい施業を実践

「もともと緑地帯での植栽などで愛用していた3トンクラスのミニ建機にグラップルをつけたら、山での木材搬出に使えるのでは? そう思ったのが素材生産現場での機械導入のきっかけです」。そう話すのは兵庫県西部を施業エリアとする愛林興業の播戸繁典社長だ。

国有林での間伐や公園での緑地整備などを手掛けてきた同社は15年ほど前に素材生産事業をスタートさせた。硬い石が多く、道づくりでは油圧ブレーカーを使うこともあるという同社の施業エリア。

「山は人が持続的に手入れをしないと崩れます。弊社は山や道に優しい施業がモットー。このため低踏圧で、さらに作設する作業道の幅員を抑えられるミニ建機がベストではないか、そう考えてヤンマーの後方超小旋回ミニ建機の導入を進めてきました」。播戸社長は機械選びのコンセプトをこう話す。

ブームスイング駆使&
林業専用機で作業効率アップ

愛林興業がこのほど導入し、素材生産のけん引役として期待が懸かるのがヤンマーのハイエンドモデル『SV100-7』のハーベスタ仕様だ。全国的にはコンマ45クラスの大型重機が主流となる中、コンマ37クラスに相当する『SV100-7』を選んだ理由について播戸社長はこう話す。

「施業している山は胸高直径30センチ程度のヒノキ林が中心で、10トンクラスの『SV100-7』がサイズ的に最適です。ブームスイング搭載なので立木があって旋回が難しい狭い場所でも伐倒や造材をしやすい点も助かっています」。

『SV100-7』は10トンクラスでは国内唯一のブームスイング搭載機。立木などで旋回が難しい場所でも、ブームスイング機能の活用で、クローラーの位置を変えなくても狙ったポジショニングでアタッチメントを構えられる。

 

『SV100-7』を詳しく見る!

 

また、同社で『SV100-7』と並んで素材生産で欠かせないのが、5.5トンクラスの『ViO55-6C-F』のグラップル&ウィンチ仕様だ。林業専用機として、フロントガード、ウインチワイヤーの乱巻き防止装置、アタッチメント交換が工具無しで行えるクイックヒッチ、カウンターウェイトが標準装備されている。

「集材はもちろん、狭い場所でのはい積みや積み込みでも頼もしい存在。特に、クイックヒッチはバケット交換の手間が大幅に減るので、道作りで欠かせない機能の一つです」と播戸社長は太鼓判を押す。

後方超小旋回の『ViO55-6C-F』林業仕様は取り回しの良さが持ち味。195キロのカウンターウェイト搭載で狭所での太径材のはい積みや積み込みも安定して行える。グラップルの開閉・回転速度を指先で微調整できる比例制御操作方式の採用で直感的な操作も可能にした。

 

『ViO55-6C-F』を詳しく見る!

 

高性能機械に若手の関心
労働環境整備で雇用拡大へ

愛林興業は兵庫県立森林大学校が行う実地講習に、機械とスタッフを派遣する事業も行っている。

播戸社長は「山は体力勝負な部分もありますが、重機の進歩・発達によって違う魅力が生まれてきました。若手世代は高性能機械への関心が高く、乗りこなす面白味を感じています。肉体的負担が減り、安全性も高い高性能機械は林業現場への若手人材の定着に欠かせません。特にフルモデルチェンジされた『SV100-7』はキャビンの足元スペースとガラス面積が従来より大きく広がり、後方と右側面の搭載カメラと併せて、快適で安全性の高い操作性が好評です」と話す。

『SV100-7』はヤンマー独自の新油圧システム「ViPPS2i」を搭載。エンジン負荷と油圧ポンプのロスを低減させ、作業性能向上と優れた低燃費性を実現させた。愛林興業はローラー式ハーベスタを搭載し、伐倒や造材の省力・安全化につなげている。

同社には兵庫県立森林大学校の卒業生3人が就職している。「今では力強い戦力です。来年度はハーベスタの活用で搬出量を増やし、さらなる雇用拡大につなげていきたいですね」。

ミニ建機が支える森づくりと人づくりに向けた取り組みは、地域にしっかりと根づいている。
 

『SV100-7』を詳しく見る!

 

取材協力

愛林興業株式会社 代表取締役

播戸繁典さん


昭和28年に山林事業を創設。本社は兵庫県姫路市。従業員37人。地域の中核事業体として素材生産、間伐請け負い、特殊伐採、緑地管理などを総合的に手掛ける。林業用機械やツリークライミング用品の代理店販売も行っている。

DATA

メイン右:SV100-7(標準仕様)
機械質量:9,560kg(ゴムクローラ―)
輸送時寸法 全長:6,360mm 全幅:2,320mm 全高:2,670mm 最低地上高:435mm 後端旋回半径:1,365mm

※掲載されている機械は他メーカーのアタッチメントを装着しています。


メイン左:ViO55-6C-F
(標準仕様、キャノピー仕様、ヤンマーグラップル&ウィンチ仕様)

機械質量:5,730kg(ゴムクローラー)
輸送時寸法 全長:5,380mm 全幅:1,990mm 全高:2,640mm 後端旋回半径:1,070mm

※掲載されている機械は他メーカーのアタッチメントを装着しています。

問い合わせ

ヤンマー建機株式会社


文:渕上健太
写真:松尾夏樹

FOREST JOURNAL vol.27(2026年春号)より転載

Sponsored by ヤンマー建機株式会社

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