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【FORESTRISEリポート②】高度なレーザ計測・分析技術で森林を3次元データで再現

2024年9月18日(水)~20日(金)、林業イノベーションが集まる展示会「FORESTRISE 2024(第4回次世代森林産業展)」が、東京ビッグサイトで開かれた。展示されたソリューションのなかから、高度なレーザ計測・分析技術で森林の現況を3次元デジタルデータで再現するサービスを紹介する。

森林の強靭化や持続性の
サービスに領域を広げる

FORESTRISEとは、森林資源を共通の基盤とする川上の林業から、川中の林産業、川下の木質バイオマスまでを包括的な一つの産業として捉えたフォレストビジネスを表すFORESTと、(太陽などが)出る、昇る(人が)立ち上がる、起きる(数量が)増える(価格が)上がる、上昇する(物事が)始まることを意味するRISEを組み合わせた造語だ。日本の森林産業の再生、活性化を願って名付けられた。

非住宅・中高層・大規模建築物の木造・木質化や、プラスチックの代替となる木材由来マテリアルなど、あらゆる場面でSDGsや脱炭素社会の実現を視野に入れた「木づかい」の潮流が生まれ、森林産業へ注目が集まりつつある。FORESTRISE 2024(第4回次世代森林産業展)には、63社・団体、74のブースが出展した。生産性・安全性・収益性の向上や、労働の軽労化、省力化につながるソリューション、さらには森林全体の強靭化、持続性に向けたサービスにまで領域を広げて開催された。

レーザ計測・分析技術で
森林を3次元データで再現

ヤマハ発動機

ヤマハ発動機の展示ブース

「RINTO(リント)」は、ヤマハ発動機が取り組む、森林の計測と管理に貢献するサービスだ。

幹を見る高解像度の計測から出発して、森林の価値を高めるさまざまな活動を視野に入れている。ヤマハ発動機のブースでは、森林デジタル化サービス「RINTO」とともに、RINTOクラウドサービスを操作して森林資源の解析結果が確認できる体験コーナーが注目を集めていた。

RINTO

RINTOクラウドサービスの画像(出典 ヤマハ発動機)

RINTOは、高度なレーザ計測・分析技術を用い、森林の現況を3次元デジタルデータで再現するサービスである。自動航行機能など高い航続性能を備えるヤマハ発動機の産業用無人ヘリコプターに高解像度LiDARを搭載し、森林の上空約30~50mの位置から1秒間に75万回のレーザを照射する。
それによって獲得した高密度な点群データを解析する。立木1本1本の位置や樹高、直径を点群データから直接判読した森林資源情報、地形情報などを可視化することで「森林の見える化」を実現し、林業のスマート化や業務精度・効率の向上に貢献することを目指している。

DATA

ヤマハ発動機株式会社


取材・文/ 高橋健一

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