ドローン物流実装化へ!森林上空を活用する 「空の道」設計がスタート
2019/10/04
上空シェアリングサービス「sora:share」を提供するトルビズオンが、JForestグループの組合林業と、全国初となる私有林上空における「空の道」の設計を下関市にて実施する。
上空シェアリングサービス
「sora:share(ソラシェア)」とは
トルビズオンが展開する「sora:share」は、登録した土地所有者とドローンユーザーの両者をマッチングし、合意形成したうえで安心なドローン飛行を支援するサービス。
「sora:share」は、ドローン飛行のための空中権の予約・販売から管理まで全てを請け負ってくれる。
同社は同ビジネスモデルの特許を取得しており、今年はASEANにも展開予定だ。
土地所有者は「sora:share」に土地を登録、ドローンユーザーは「sora:share」に登録された土地を選択し、飛行する権利を得る。その対価として、使用料を土地所有者へ支払う仕組み。
画像:株式会社トルビズオン提供
組合林業株式会社が提携
下関市にて実装実験を開始
今後ドローンが物流や人の移動など様々な分野で活用される時代を見越した時、日本国土の3分の2を占める森林の、空路としての活用の可能性は非常に大きい。
しかし、森林上空がドローンの飛行に適しているとされる一方で、その下には地権者が存在する。
そのため森林所有者の合意のもとでの空域の適正管理、適正利用を前提として運用していかなければならないのだ。
【参考】民法207条「土地の所有権は法令の制限内においてその土地の上下に及ぶ」
土地の所有者の許諾を得ることなくドローンをある土地の上空で飛行させた場合には、その土地の具体的な使用態様に照らして土地所有者の利益の存する限度内でされたものであれば、その行為は土地所有権の侵害に当たると考えられる。(総務省「ドローン」による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドラインより引用)
そこで今回、トルビズオンは組合林業と提携し、山口県下関市の空を活用した物流用ドローンの社会実装実験を開始する。
組合林業は、墜落、騒音、プライバシー侵害などドローン航行によるリスクに対して保険による回避を行い、ドローン事業の発展を促進するため地権者による一部リスクの容認に関して合意形成を行う。
また下関市は、空路を設計するにあたり、道路や河川の上空を通過する際に必要な各種調整を担う。
今後、物流や小売を行う事業者等は、「sora:share」に登録された森林組合が管理する空域を利用することが可能になる。
トルビズオンと組合林業の両社は、sora:share事業にて連携することで、山口県下関市から、森林上空を用いた「空の道」のスタンダードを構築していくという。
森林上空の
適切な管理・運営へ
この度の下関市における「空の道」設計においては、ドローン航行のリスクを一部容認する代わりにドローン航行に対して一定の対価の支払いを課す。
ドローン活用時代に向けて森林上空の適切な管理・運用が行われるよう、「sora:share」では森林所有者の権利保護とドローン産業の成長の2つが同時に実現されることを目指していく。
問い合わせ
sora:share
info@truebizon.com