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【FORESTRISEリポート④】地球が持続する豊かなプラチナ社会の実現を目指す

2024年9月18日(水)~20日(金)、林業イノベーションが集まる展示会「FORESTRISE2024(第4回次世代森林産業展)」が、東京ビッグサイトで開かれた。展示されたソリューションのなかから、プラチナ構想ネットワークの取り組みを紹介する。

森林の強靭化や持続性の
サービスに領域を広げる

FORESTRISEとは、森林資源を共通の基盤とする川上の林業から、川中の林産業、川下の木質バイオマスまでを包括的な一つの産業として捉えたフォレストビジネスを表すFORESTと、(太陽などが)出る、昇る(人が)立ち上がる、起きる(数量が)増える(価格が)上がる、上昇する(物事が)始まることを意味するRISEを組み合わせた造語だ。日本の森林産業の再生、活性化を願って名付けられた。

非住宅・中高層・大規模建築物の木造・木質化や、プラスチックの代替となる木材由来マテリアルなど、あらゆる場面でSDGsや脱炭素社会の実現を視野に入れた「木づかい」の潮流が生まれ、森林産業へ注目が集まりつつある。FORESTRISE 2024(第4回次世代森林産業展)には、63社・団体、74のブースが出展した。生産性・安全性・収益性の向上や、労働の軽労化、省力化につながるソリューション、さらには森林全体の強靭化、持続性に向けたサービスにまで領域を広げて開催された。

プラチナ構想ネットワーク~ビジョン2050
日本が耀く森林循環経済を提言

プラチナ構想ネットワークプラチナ構想ネットワークの展示ブース

SDGsやSociety5.0など、世界でもわが国でも持続可能な開発、脱炭素化、循環型社会や人間中心の社会を構築する動きが本格化している。プラチナ構想ネットワークは、「地球が持続し、豊かで、すべての人の自己実現を可能にする社会」をプラチナ社会と定義し、その実現を目指している。そのため組織形態も、安定的な運営や活動の継続性の確保を目指して、2022年4月からは、一般社団法人として本格的に活動を開始している。

第11回プラチナ大賞表彰式(出典 プラチナ構想ネットワーク)第11回プラチナ大賞表彰式(出典 プラチナ構想ネットワーク)

プラチナ森林産業イニシアティブを立上げ、昨年石油資源からバイオマス化学への転換」、「木造都市(まちの木造化・木質化)の展開」、「需要の拡大を受けた森林・林業の革新」を柱とする「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」を公表。「現在の4倍の森林資源の活用、1割のCO2削減、4.7兆円の直接効果の実現を目指している。

2050年までの推進戦略とロードマップを本年取りまとめ。今後、林業から木造都市、バイオマス化学等に連携した森林資源フル活用事業のケーススタディを開始するとともに、全国で展開する予定だ。

【目指すべき方向性と推進戦略】ビジョン2050における目指すべき姿(画像クリックで資料にジャンプします)

 

DATA

一般社団法人 プラチナ構想ネットワーク


取材・文/ 高橋健一

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