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伐採の効率化に新展開 AIを活かした作業支援システムの導入へ

森林の長期的な発展と最大限の価値を引き出すために、林業事業者は絶え間なく意思決定を下している。今、事業者が個々の経験を元に手作業で行っている間伐作業に、AIが画期的な可能性をもたらそうとしている。

メイン画像:©press@sodra.com

効率と収益性を高めつつ
森の成長促進にもひと役

スウェーデン最大の森林組合であり林業事業体のソドラ社とAI企業のノルディック・フォレストリー・オートメーション社(NFA)は、共同で間伐作業の支援システムに関わる事業を展開する。

ソドラ社は2023年、投資企業ソドラ・エドラ社を通じてNFAの株主となった。以来NFAのシステムの開発を積極的にサポートしている。NFAは、自律走行車のセンサー技術とAIのアルゴリズムに基づいて、林業機械の次世代型作業支援を技術開発する企業だ。

このNFAの作業支援では、機械の周囲にあるすべての木が継続的に検出、分類、測定される。また、個々の木について収集・保存したデータを、将来の計画や分析に役立てることができる。

こうしたデータを踏まえて、伐採した木と残った木の位置を1センチ単位でマッピングし、レポートにまとめて作業者に提供される

事業者はこのレポートをもとに、最適な森林管理計画を実施し、伐採作業をデータ化・可視化して品質を確保できる。しかもこのシステムは完全に独立型で、さまざまな林業機械に適用できる。

収集された樹木のデータは、さらに森林所有者にも提供される。これによって、その土地の木の生育力に応じ、間伐を最適化することができる。森林管理をよりスムーズに、正しくできるようになることで、成長力と収益性を同時に高めることができる。そのうえ、自然遺産や文化遺産の効果的な保全も視野に入れている。



©press@sodra.com

このシステムは目下、スウェーデン・カナダ・オーストラリアの6つの異なる組織の作業者たちによる3000時間以上の運用試験が行われている。その後、ソドラ社が運用するハーベスターに搭載され、2025年後半には事業展開する見込みだ。

スウェーデンの2社合同によるこの事業は、森林管理の効率化だけでなく、持続的で活力ある森づくりという、未来への付加価値をも提供することになりそうだ。

DATA

ソドラ社


文:靴家さちこ
監修:門脇仁

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