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カンタン、素早い、高精度! 「OWL」での見える化が各地で拡大中!

スマート林業は森林をデータとして見える化することで始まる。それに最適な製品が『OWL』だ。その開発背景と製品の概要についてご紹介しよう。

この森の価値を
見える化したい

……AIやロボット技術開発を行っていたアドイン研究所の現社長のもとに、友人から相談が寄せられたのが切っ掛けだった。そこで筑波大学知能ロボット研究室、森林総合研究所、(株)森林再生システムと共同開発したのが、3次元森林計測装置『OWL』だ。

レーザースキャナにより森林現場の空間情報を3次元データとして取得。得られたデータは専用ソフトウェア『OWLManager』を使用して解析・集計し、森林内部の詳細な情報を見える化できる。既存の手動測定方法より3~5倍の早さで効率良く作業できること、またドローン計測ではできない森林内の高精度な測定が可能であることが特長だ。

特筆すべきは、とにかく簡単に使えること。装置一式はキャリングケースにひとまとめで運べる。本体重量わずか3kg台と軽量だから女性でも持ち運びはラクラクだ。専用一脚に取り付け、電源とUSBメモリを接続すれば準備完了。

計測作業も驚くほど容易だ。例えば20m×20m(400㎡)範囲を9地点で計測する場合、1地点あたりの計測時間45秒×9回、次地点への移動時間を含めても約10分でスキャンが完了する。

解析結果として、胸高直径・曲がり・樹高・材積等の立木データ、正確に配された立木の位置図や3次元立木マップ等を得ることができるが、それはノートパソコンがあればその場で確認できる。解析処理が早いのも『OWL』の特徴。例えば9地点のスキャンで立木密度1500本/ha程度の場合、約5分で解析結果が得られる。立木のシェープファイル出力によりGIS上での利用も可能である。

取得したデータは専用ソフトウェア『OWLManager』で解析・表示する。オプションとして、OWL解析結果の等高線への作業道入力により、支障木の材積・土工量などを自動計算する『作業道作設支援アプリ』や、立木の資産価値を丸太の材長・末口径として採材推定する『採材アプリ』も利用可能だ。これらデータを有効活用することで、林業のスマート化が実現する。

 


専用ソフトウェア『OWLManager』で解析・表示できる。調査データの生成、調査データのフォルダ管理、立木位置図表示、立木リスト表示、3次元立木マップ(ウォークスルー)、胸高直径分布図、間伐・枯損・病虫害選木設定などが可能だ。

2016年の発売開始から既に50台以上が販売されており、日本各地の森が『OWL』で見える化され始めている。利用者からは「施業を行う際の見積りに客観性ができた」「森林所有者への円滑な施業提案に役立っている」といった喜びの声が届いている。森林3次元計測システム『OWL』は、スマート林業の始点として最適な製品である。

DATA

森林3次元計測システム
OWL(アウル)

本体重量:約3kg
本体長さ:~約1900mm
計測時間:1地点45秒間(標準地20m×20mの場合、9地点計測で所要時間は10分程度)
解析時間:9地点データで5分程度(推奨PC仕様による)

問い合わせ

株式会社 アドイン研究所
TEL:03-3288-7311


取材・文/Reggy Kawashima

FOREST JOURNAL vol.2(2019-20年冬号)より転載

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