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「100年サイクルの仕事」である林業に世界レベルで貢献を!

ロータリーレースやベニヤウェルダーで知られる橋本電機工業は、付加価値の高い合板を世界に届けるべく日夜開発を続けている。今回、5月27日から5日間、ドイツのハノーバーで開催された木工林業機械展LIGNA(リグナ)に出展していた橋本電機工業株式会社の代表橋本順一朗さんからお話を伺った。

各国に合わせた
オーダーメイドの実践!

単板1枚は「ベニヤ板」と呼ばれ、それを5枚接着剤でくっつければ「合板」となります。その合板を、原木から最終製品に加工するまでのたくさんの機械を使います。その加工機械を製造するのが、当社の主な事業です。

日本の森林資源はたくさんあるため恵まれています。一方で、石炭や石油などの化石資源は少ない。そのため、どうすれば少ない資源で多くの製品を造れるかということにメーカー各社は尽力してきました。だから、日本の機械は生産性がとても高いと思います。

当社の機械もそうした歴史の中で日夜、製品開発をしてきました。その結果、一本の原木から製品が完成するまで高い歩留まりでできるようになりました。それが海外でも評価されているのだと思います。

例えば、東南アジアでは1980年から、アメリカでは1990年代から、ロシアでは2000年代からマーケットを広げてきました。ベラルーシやアフリカ、リトアニア、南米のアマゾンまで、世界中の合板工場で当社の機械が役に立っているという自負があります。

日本では少子高齢化や働き方改革などの影響で省人化が進んでいます。さらに省人化を進めたいというのが建材メーカーのトップの考えですから、その希望に合わせてロボット技術やAIを組み合わせて、さらに省人化を進めるお手伝いをしています。

海外では若い人がたくさんいて、林業に携わりたい、合板工場で働きたいと考える人たちも多い。また原料コストや労務費も日本と比べて安価ですから、国の状況に合わせてオーダーメイドで機械を製造しています。 

ただ、当社は中小企業なので、世界に向けて販売していくのはすごく苦労します。グローバルに働ける社員を採用、育成していますし、現地の企業とも協力しワールドワイドに展開しています。

「100年サイクルの仕事」
林業のこれからとは?

今はロシアに注力しています。日本では合板材料は杉やヒノキなどの針葉樹ですが、ロシアでは白樺などの広葉樹を切削しています。
それがきれいな家具や住宅の内装にも使われたりするため、非常に付加価値の高い製品となっています。

林業に携わる人はもっと増えてほしいですね。木を植えて、育てて、切って、住宅や家具に使う。そして使い終わると燃料にして、自然に還る。そこからまた木が生えてくるという「100年サイクルの仕事」が林業なのです。海外では「親子3代で森林を育てている」という人たちによく出会います。

ヨーロッパなどでは、林業がポピュラーでおしゃれな仕事と認識されています。日本でも木質建造物が見直されていますし、林業を取り巻く環境も良くなりつつありますから、イメージアップに取り組んでいきたいですね。

DATA

橋本電機工業
代表取締役社長 橋本順一朗さん

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