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これが”現場が求める”草刈機だ! 山を自在に駆ける足腰の『ハイドロマチック・モア』

山で実戦的に使えることこそがマンパワーの手助けになる。そのために現場に耳を傾け機械を開発する筑波重工。リモコン操縦・車高調整式草刈機『ハイドロマチック・モア』の導入を決めた森林組合に話を聞いた。

自由自在に動ける足回り
足腰を備えた草刈機

人材不足を補うために機械屋として何ができるか―――。

林業会社「筑波フォレスト」と林業機械の開発・販売を行う「筑波重工」。その両代表であり、開発を手掛ける小田
こだ
直樹さんはこう振り返る。

林業において下刈り作業の効率化・省力化は恒常的課題だ。林業現場の意見をダイレクトに受け取れる立場にある小田さんは、これまでの下刈りの作業状況を踏まえ「草を刈る前に、山を自在に動ける機械」が必要と考えた。

傾斜をものともせず、伸び切った草蔦でも引っ掛かり止まることなく、自由自在に動ける足回り・足腰を備えた草刈機だ。山で動けてこそ、どんな場所でも草刈りができる、と開発したものは『ハイドロマチック・モア』である。その稼働する様子は三八地方森林組合にもしっかりと響いた。
 

 

多様性があり小回りがきく
利益追求の後押しに

(左)三八地方森林組合 組合長の桑原一夫さん/(右)筑波重工株式会社 代表取締役の小田直樹さん

「マンパワーを補填する機械として”優れている”と直感した」。

こう話すのは三八地方森林組合長の桑原一夫さん。ハイドロマチック・モアのデモ動画を見て、現場ですぐ活躍する即戦力となると太鼓判を押し、導入を決めた。

現場で働く我々は利益をとるために山に入っていくが、そのための準備作業も多くある。測量をするにも刈払いは避けて通ることができず、作業道作設もしかり。そういった準備作業のためにも、もちろん現場にも適した機械であり、何よりリモコンでの遠隔操作により安全性確保に繋がることがとてもいい」。
 

マンパワーが必要だった下刈り
半分の時間・労力でできると手応え

取材当日に初めて操作を行った本木さん。まずは慣らしで平坦な場所から。

「明らかに省力化になる。労働環境改善に繋がると手応えを感じた」。

取材当日、三八地方森林組合 森林事業部長 本木剛さんは初めて本機を操作したという。初めてとは思えないほどの軽妙な操作で、ところどころ急傾斜もあり絡みやすい蔓が茂る現場をハイドロマチック・モアと共にぐんぐんと進んでいった。これまでは手持ち刈払機での作業だったが、本機を導入すれば半分の時間・労力でできるだろうと話してくれた。

これまでの手持ち刈払機では、作業量は1日に2000haほど。手持ちとあって時間がかかり、夏場の酷暑ではヘトヘトに。この日初稼働したハイドロマチック・モアでは1時間で600haを刈り込んだ。リモコン操作で安全に、短時間で草刈りを完了したのだ。

バック運転でも粉砕を行う。さらに細かく刈り砕くので、このあとに続く植栽などの作業がしやすい状態になる。

国産だからこそ、メンテナンス体制も頼もしい。修理待ちで数日稼働できないことこそがロスなので、安心できる。リモコン式は蜂対策にもなるし、なによりラジコンを思い出し心をかきたてられるような操作でわくわくする」。

間もなく本格的な導入がされる中、三八地方森林組合と筑波重工の両者によるアップデートへの意見交換は尽きない。

草刈機の上部にキャリアをつけ、植え付け時期には苗も運搬したい。苗木の植え付け幅を考慮したコンパクト化。GPS機能の搭載も夢じゃない、自動走行によって草刈りは夜やるもんだ、そのくらいを目指している―――。

東北ならではの、除雪機能はどうだ、などアイデアを交わす両者はきっと近い未来に次世代林業機を開発し、苦にならない下刈り・草刈りを実現してくれるだろう。
 

 

力強く駆け回り、刈る!
『ハイドロマチック・モア』3つのポイント

●登坂性能35度! 圧倒的な走破性

最大のポイントは「車高を変えて走行できる」走破性。油圧シリンダーで車高が随時変更できる車高調整機能により、伐根などの障害物、地形の変化に柔軟に対応し、切り株による停止もなくスムーズ。圧倒的な走破性で35度の急斜面での作業を実現し、悪路でも走破する登坂能力を備えた。




●リモコンにより遠隔操作可能、安全性向上に

高温多湿、かつ草木が枝や根をよく張り、勢いよく一面に生い茂る時期の刈払機での作業や傾斜地・ハチ被害など、重労働となる下刈り作業。

一刻も早く、安全に完了すべく採用したのは「リモコンでの遠隔操作」。作業者は離れた場所から安全に操作をすることができる。初めての操作でも容易に操作できる点も魅力だ。




●動きを止めない、刈り込むパワー

ピンチップによって草を刈り細かく粉砕するので、下刈りのあとすぐに植栽に移れる状態に。ヘッドカバーが上下し大きく開口することにより、背丈のある草木でもしっかり刈り込んでいく。

刈り終わったあとは写真のように草木が砕かれた状態に。左奥は植栽され育林中の様子。

背中に見える白い網は今後オプションとして検討しているキャリアで、ここに作業道具や苗木を乗せて登る想定だ。単純な草刈機にアレンジを加えることで草刈りだけじゃない、汎用性が生まれる。


 

 

問い合わせ

筑波重工株式会社
岩手県盛岡市菜園1-3-6 農林会館204号

担当:
小田(コダ)koda@tsukuba-hi.com(@を半角にして宛先に入れてください)
高橋:takahashi@tsukuba-hi.com(@を半角にして宛先に入れてください)


写真/松尾夏樹

Sponsored by 筑波重工株式会社

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