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クレーンで狭所でも安全に! 天女山の特殊伐採が、競合多くとも信頼獲得する理由とは?

近年各地で活発に行われている「特殊伐採」。三世代に渡り林業を続ける天女山は、クレーン車を使用した方法を導入している。「顧客目線の施工」の魅力とはどのようなものなのか。

安全確実な施行は当たり前。
顧客目線で信頼獲得

八ケ岳南麓に位置する山梨県北杜市。そこで三世代に渡り林業を続ける天女山は特殊伐採から素材生産、造林まで幅広く手掛ける総合林業会社だ。

特殊伐採では2004年に地域で先駆けてクレーン車を使う方法を導入。自社所有の重機の活用など素材部門と連携した丁寧な施工で信頼を築いている。



クレーンを使って伐採したカラマツやアカマツ、ミズナラなどの木は丁寧に造材し、用材や薪材、チップ材などとして活用。

同市では戦後植林されたカラマツやアカマツの多くが樹高20m超に成長。一方、コロナ渦に伴い市内では森の中の中古別荘の売買が活発化し、特殊伐採の需要も増えている。家屋や電線に囲まれた狭い現場が多く、伐採した木を50tクラスの大型クレーンで地上数十mまで吊り上げて移動させることも。

ツリーマネジメント事業部の細澤武士部長は次のように話す。「安全確実な施行は当たり前。品質と顧客満足度を追求しています」。


0.1クラスのグラップルと4tダンプを組み合わせて狭い現場でも効率的に造材や積み込みをしている。

近隣住民に作業日を事前に伝えるほか、重機の走行跡は熊手で消す、切り株は低く伐り直す、別荘地によっては利用が増える夏休み中の作業は控えるといった「当たり前のことを当たり前にする」のが企業理念だ。

外部委託するクレーン車のオペレーターとのコミュニケーションも重視し、樹上では無線で双方の動きを確認しながら安全に作業を進める。現場によっては自社所有のコンマ45クラスのフェラーバンチャザウルスロボも投入して高枝の枝降ろしを安全、効率的に実施。大径材の地元製材業者への直販にも取り組んでいる。



競合他社が多い地域だが、細澤部長はこう語る。「価格競争に流されず、木の価値を最大限生かす顧客目線の仕事を続けたい」。

フリークライミングが得意な若手スタッフもメンバーに加わり、ロープを使う高所伐採にも力を入れている。移住者の雇用の受け皿でもある同社。小宮山信吾社長は次のように語って笑顔を見せた。「難しい現場が増えていますが、スタッフ同士のコミュニケーションを大切に安全で楽しい職場をつくりたい」。

天女山「特殊伐採」での強み

● 卓越したクレーン伐採技術で狭所でも安全・効率的に対応
● 顧客目線の丁寧な施工で地域の信頼獲得&脱価格競争
● グラップル系の重機併用で搬出や枝降ろしをスピーディーに

 

問い合わせ

有限会社天女山
山梨県北杜市大泉町西井出8240-1726
TEL:0551-38-1154




文:渕上健太
写真:松尾夏樹

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