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現地調査の時間と労力を削減! 人工衛星とAIを活用した森林管理の支援サービス

株式会社パスコが地方自治体向けに提供をスタートした、人工衛星とAIを活用した森林管理業務の支援サービス。同サービスの概要と、導入によって得られるメリットを整理した。

年間を通じた森林の変化を、
効率的に把握

株式会社パスコは、人工衛星とAIを活用した森林管理業務の支援サービスをスタートした。同サービスの目玉といえるのが、「森林変化情報の自動抽出」だ。
 
特定のふたつの時点での衛星画像をAIが解析し、皆伐や再造林、自然災害による斜面崩壊といった一定の変化があった森林を自動抽出。変化した領域を視覚的に地図上にわかりやすく表示してくれる。これによって、地域の森林の変化を自治体が効率的に把握できるようになる。


異なる2時期の画像をAIで解析し、変化箇所を薄茶で示している

例えば、同サービスの利用をすれば、現地調査をせずに皆伐および再造林後の状況が確認できる。年間を通じて、皆伐地や再造林地にどれくらいの増減があったかのかを自動集計する機能も搭載されている。
 
無許可・無届での伐採の発見も容易になる。日常的な点検が困難な山間部奥地で発生した斜面崩壊や広範囲な風倒木被害を検出するのにも最適なツールだ。地域の森林の現状を正確に把握することは、林業を支援するさまざまな施策の策定にも役立つだろう。



現在は衛星写真の撮影には、フランスの光学衛星「SPOT6/7」が用いられていくが、今後は2020年に打ち上げが予定されている、先進光学衛星「ALOS-3(エイロススリー)」も活用していく予定だという。より高解像度な衛星写真の撮影が可能になることから、自動抽出の精度も向上していくと予想される。
 
さらに将来的には森林クラウドとの連携も視野に入れている。伐採造林届をはじめとした各種計画の電子化に対応し、それら計画の実施状況と森林変化情報とを即座に突合せられるシステムの構築を目指す。伐採造林届の申請から現地確認までの手続きを、オンライン上でシームレスに行えるようになれば、自治体による森林管理の効率化は一気に加速するはずだ。
 
同サービスの契約は1年単位で、インターネット環境とWebブラウザを用意するだけで利用可能。森林管理にかかるコストを削減したいと考える自治体にとって、魅力的なサービスになりそうだ。
 

DATA

株式会社パスコ


文:福地敦

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